依頼品。
ゴルフクラブのパター用のカバーを作成して欲しいとの依頼があり作ってみました。
まずはざっくりとイメージをつかむ為にネットで検索。パターにもたくさんの種類がありますが、今回の依頼ではカタチはおおよそ一般的なパターのカタチでOKという事なので自分の持っているパターを目安に型を作ります。
はじめ、デザインを考えるにあたりL形の靴のような形状でイメージしていたのですが、パターをよく見ると左右非対称で持ち手に角度がついている事に気付きました。
今回は右利き用を作成するので持ち手は中心からやや右に傾いています。
この左右非対称、右上がりの口にかなり悩まされる事になるのですが、まずはデザインを型に起こして床革で試作。ざっくりなイメージはこんな感じに。
ポイントとしては…
- カバーの表面に金属金具を付けない。(周りのクラブを傷つけない為)
- 革の合わせ面を外にはり出す事で外部からの接触を軽減できる構造
- 取り外しが容易に出来るようにマグネットホックを使う
こんな所でしょうか…
試作で得られた情報を元に型紙を加工修正しもう一度床革で試作クラブの傾きや中心からの左右のズレを微調整しながらいよいよ本番作成。
夏は手も汗ばんでいるので極力銀面に触れないように、場合によってはニトリル手袋を着用しながら裁断、組み上げていきます
今回の革はヌメ革の1.4mmで作りました。染色無しで経年変化をより楽しめるような感じに。
最後にカタメールを塗り込みハードケースタイプにしてみたのですが、コレが逆効果…思いのほかカチカチに仕上がってしまい、そもそものパターを出し入れするのが困難になりました(-。-; おそらく使い込むと馴染んでくるのでしょうが、最初のイメージより使い勝手が悪く感じたので、もう一個作り直し。
形は一緒で糸の色だけ変えて硬化剤無しで作ったモノと一緒に納品。
コチラがハードタイプ
そしてこちらがソフトタイプ。
見た目はハードタイプの方が色が濃くなります。そして折れジワがくっきりと出ています
自分はゴルフをしないので実際の使い勝手はよくわからないのですが、今後依頼主にリサーチして改良を重ねてみたいと思っています(^^;
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